はないちもんめ
「何かしら?」

早紀のお母さんは
音のする方へ行く。

「アルバムが、落ちてしまったわ」

早紀も
アルバムが落ちて
しまった所に行く。
すると本棚から
アルバムが
落ちてしまい
何枚か写真が
散らばってしまっている。
早紀は
落ちてしまった
写真を片付けていると
一枚の写真に
釘付けになる。

「・・・この人・・・」
早紀が釘付けに
なっている
写真を覗く様に見る
早紀のお母さん。

「あら・・・まだ、残ってたんだ。この人は、私のお母さん。つまり、早紀のおばあちゃんよ。早紀が小さい時に、亡くなったから早紀は覚えてないと思うけどね」

私も
なぜか
その写真が気になり
早紀と
早紀の
お母さんのもとに行く。
セピア色に
古ぼけた写真には
引っ越した初日に
家に来た老婆だった。

「亡くなる何日か前に、私に言ったのよ。早紀が道に迷ったら、あんたがしっかりと教えてやらなくちゃ駄目だって・・。子供と話す時、子供の目線に合わせて話す。じゃないと子供は親の太ももしか見えず寂しい思いをする。子供が成長するに合わせ、目線も段々と高くなる。親が歳をとる頃には、親と同じ目線で見れる様になるって・・・」
< 96 / 132 >

この作品をシェア

pagetop