たべちゃいたいほど、恋してる。
『あ、あぁ…』
突然声を張り上げた優衣に驚きながらも是と返す龍之介。
龍之介の返事に優衣は嬉しそうに頬を緩ませ、あいている左手で着ている龍之介の服の裾をぎゅぅっと掴んだ。
(わぁぁ…貰っちゃった。大上くんの服…!)
「ありがとうっ!」
嬉しそうに声を輝かせ、満面の意味で礼を言う優衣。
『んな喜ばなくても…何、俺の服欲しかったのか?』
そんな優衣の反応が意外だったらしく、電話越しに龍之介が意地悪く笑った。
(あ、この声初めて聞くかも…大上くん意地悪って感じじゃないし。)
初めて聞いた龍之介の新たな声色に優衣は恥ずかしそうに口を閉じ、小さく膝を抱え込む。
『……遊佐?』
急に黙り込んだ優衣に優しく問い掛ける龍之介の声が耳に届いて。
その声に耳を傾けながら優衣は再び口を開いた。