たべちゃいたいほど、恋してる。
なんでこんなにもドキドキするのだろう。
顔が熱いのは、胸の奥がキュンと疼くのはどうしてだろう。
苦しいけど、嬉しいような気もする。
それは優衣が体験したことのない気持ち。
誰に抱いたことのない感情。
(明日、なっちゃんに聞いてみよう)
そう心に決め、優衣は携帯を大切そうに握り締め眠りに堕ちていった。
同じ頃、自宅のリビングで顔を真っ赤に染め、携帯片手にダイニングテーブルへと顔を伏せていた龍之介を帰宅した家族が発見し、変人扱いされたのは龍之介だけの秘密。