たべちゃいたいほど、恋してる。




「太るとか、女の子に言っちゃ駄目なんだよ!!」




(デリカシーってあるでしょ!)




「なら諦めろ。そして忘れろ」




精一杯の反論をスッパリ切り捨てる龍之介。

その清々しいまでの物言いに、優衣はぐうの音もでない。

うーっと小さく唸りながら懲りず涙目で龍之介を睨んでいる。


勿論そんなのなんのその。


その比にならないくらいの鋭い睨みをきかせる龍之介に、優衣はひっと息をのみ体を縮こまらせた。




「……ったく」




暫く黙って向き合っていた二人だが、沈黙を破ったのは意外にも龍之介の溜息。


そして次の瞬間



ひょいっ



宙に浮いた優衣の体。
しかも先程とは違い完全に体が地面から遠ざかっている。

そして視界に入ったのは床と大きな背中。
序でに腰にはしっかりと龍之介の片腕がまわっていて。




「ふにゃ!?おおお大上くん!?」




まるで俵のごとく担がれた優衣。




「ぱ、パンツ見える!パンツ!」


「見えねぇし見ねえよ。お前みたいなちんちくりん」




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