たべちゃいたいほど､恋してる｡

うわぁーと声を上げてなく優衣に龍之介はどうしたらいいのかわからない｡

ただ､優衣の目から際限なく流れてくる涙を止めようと､その大きな手で優衣の目元を拭う｡




｢…うっ…うぅ…｣




その手がとても優しくて｡

肌を伝わる優しさに優衣の瞳からはまた新しい涙が零れ落ちた｡




｢ほら､泣くなって｡んなこと一言も言ってねぇだろ?｣




龍之介は優衣の前にしゃがみ込むと､よしよしと優衣を宥めながらその瞳を見つめる｡


本気で心配しているのだろうその眼差しに､優衣は更にじわっと涙で視界を揺らすと自ら龍之介へ腕を伸ばした｡


伸ばされた腕をとり､ゆっくりと優衣を立ち上がらせる龍之介｡




｢とりあえず､授業始まったみてぇたがら…屋上行くか｣