たべちゃいたいほど、恋してる。




「なっ…ぇ…ぇぇええ!?」




龍之介の発言に昨日の電話での出来事を思い出した優衣は、先程とは比べものにならないくらい顔を真っ赤に染めた。

それはもう完熟林檎の如く真っ赤に。




「何驚いてんだよ」


「だっだって…」




あまりの優衣の動揺ぶりに、龍之介は顔を顰め口を尖らせる。




(あぅ…大上くん怒ってる!?だ、だって…恥ずかしいよ…)




龍之介の態度にますます混乱しはじめた優衣は今度は顔を真っ青に染めて俯いた。


まさに一人百面相。




「まぁ、呼ばないならいいけど。俺も遊佐って呼ぶし」




どうしたらいいのかわからなくなり、泣きだしたい気分になってきた優衣の耳に届いた龍之介の冷たい声。




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