たべちゃいたいほど、恋してる。




「はい!もしもし!!」




音楽を確認するや、優衣はぼっと顔を赤く染め急いで電話にでる。


健と夏希はそんな優衣を無言のまま見つめた。




「うん、屋上?一人…うーん…わかんない……うん、うん…ん。わかった!今から行くねっ」




うーんと眉を潜めたかと思えば、ぱっと明るくなったりと忙しく変化する優衣の表情。

最後には嬉しそうに頷いて教室を出る準備を始める。




「…っちょ、うーちゃん!どっか行くの!?」




手早く用意を済ませ、そそくさと教室の後ろのドアに向かって小走りしだした優衣に慌てて声をかける夏希。


その声に気付いた優衣は携帯を片手にくるりと振り返ると満面の笑みを夏希に向けた。




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