たべちゃいたいほど、恋してる。
すると途中で何かがすっと優衣の頬に触れた。
「……ついてる」
触れたのは自分より遥かに大きく長い龍之介の指で。
撫でるように触れたかと思うと、頬についていたご飯粒を掠め取り龍之介はそのままそれを自分の口に運ぶ。
「ぁ、あああぁあぅ!?」
「吃りすぎ」
予想していなかった龍之介の行動に思わず悲鳴に近い声を上げた優衣。
動揺のあまり、その声は聞いたこともないほどに裏返っている。
(な、ななな何が起きたの、今!りっ龍くんが私のほっぺ、ご飯つぶ…食べた!!)
真っ赤な顔でわたわたと視線を揺らし彷徨う優衣を面白そうに見ている龍之介。
悪戯に成功したように笑う龍之介に優衣の頬に熱が集まる。