たべちゃいたいほど、恋してる。
意外と万更でもなさそうなその表情に龍之介の笑みが深くなったのを優衣は知らない。
「…おいひぃ…」
口の中で溶けて消えたおかずはやっぱり美味しくて。
ほんわりと胸を包む幸福感。
(龍くんのご飯は幸せを運んでくれるんだねぇ…)
幸せに浸っていた優衣に旨いだろ?と口角を上げて笑う龍之介はあまりに格好良く、優衣はついその姿に見とれてしまう。
桜色に色付いた優衣の頬は龍之介の姿を瞳に映すたび色を濃くした。
「なーに見惚れてんだよ」
優衣がぽーっと龍之介の姿を見つめていると、その視線に気付いた龍之介は意地悪く優衣に笑い掛け紅潮した頬を撫でる。
からかわれているとわかっていても、優衣は龍之介の言葉を否定できなくて。