たべちゃいたいほど、恋してる。




届いたのは龍之介らしい短いメール。

そのメールに優衣はグシグシと目を擦りながら返事を打ち始めた。




【だって…怪我してる!龍くん痛そうなんだもん…!】


【大したことねぇから、泣くな】




机の下に隠すように両手で一生懸命にメールを打ち送信すると、すぐに次の返信が返ってくる。


ちらりと振り返れば、携帯を隠すことなく堂々とメールを打っている龍之介。

ぱちりと視線が合うと、龍之介は優衣にしかわからないような小さく、それでいて優しい笑みを浮かべた。


まるで"大丈夫だから"とでも言うように。


優衣は再び瞳に涙を溜めながらもコクコクと必死に首を縦に振り前に向き直った。


最もその後の授業が身に入ることは無かったが。




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