たべちゃいたいほど、恋してる。
(なっちゃんの席から見えてた…?って、てことは…!!)
「もしかしてなっちゃん…私が遅刻したの気付いてたの…!?」
「そんなの当たり前でしょ…………って違うわ!!!!」
「あいたっ」
突っ込みとともに素早い手刀がバシンと優衣の額に落ちてくる。
あまりの痛さに思いっきり顔を顰める優衣だったが、そんなことお構いなしに夏希は優衣の頬を引っ張った。
「そんなこと聞いてんじゃないのよ。な・ん・で、うーちゃんが大上と一緒にいたの!?」
「い、いひゃい。はにゃひへ〜(い、痛い。はなして〜)」
びよーんという効果音がつきそうなほど左右に伸ばされている優衣の頬。
その痛みに優衣は涙を浮かべながら離してと抗議するが、いっこうに離してもらえる気配はない。
(痛い、本当に痛いんだよ〜…てか、頬っぺた伸びる…!!)