たべちゃいたいほど、恋してる。




林檎状態になりながらそこまで言うと、恥ずかしさが極まったのか優衣は意味もなく"ごめんなさい"を繰り返し始めた。



(み、見惚れてましたなんて言えないよぉ〜…)



顔を俯かせながら、どうこの場を切り抜けようかと優衣が小さな頭(脳みそ)で懸命に考えていると。




「……ばーか」




ふわっと降ってきたのは、優しい声色と甘い笑顔。




「…あんま心配かけんなよ…?どこにも当たってねぇ?」




それと一緒に目尻をなぞっていた大きな手のひらは、いつのまにか頬に移動していて。


壊れ物を触るかのように丁寧に触れるその感触。


まるで身体中を侵されたような気分にさせられる。




「…はぁい…」




優しく、優しく頬を撫でる龍之介の手に全ての感覚を奪われた優衣。




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