たべちゃいたいほど、恋してる。
「…体のライン見えてんだよ」
その台詞にまたもや首を傾げる優衣。
自分の容姿に無自覚な優衣には龍之介の言葉の意味が理解出来ないのだ。
その証拠に、優衣は体操服が豊満な胸と細い腰のラインを映し出していることなど気付いていないし、気にもしていない。
恐るべし、天然。
「……とにかく…俺の言うこと聞けるな?」
「ん」
理解は出来ていないものの龍之介の言うことなんだから、と優衣は素直にコクリと頷いた。
本能でわかっていたのかもしれない。
頷けば龍之介がまた笑って触れてくれる、と。
「よし、いい子だな」
優衣の望みどおり、龍之介はご褒美のように優衣の頬に触れてくれた。
その手のひらが嬉しくて嬉しくて。
「…えへへ」