たべちゃいたいほど、恋してる。
「??」
その言葉に優衣は不思議そうにくりっとした大きな目で龍之介を見つめている。
「黒に、染めてんだよ」
そんな優衣に向かって小さく苦笑すると、"これ"と言いながら龍之介はさも当たり前のように自分の髪を指差した。
同時にさらさらと風に揺れなびく黒髪。
今日は体育だったからかガチガチに固めずコームで後ろに流しているらしい。
「俺の親父フランス人だって言っただろ?そっちのじぃちゃんが銀髪だったらしくてよ………遺伝?」
「ふへぇ…」
「ほっときゃ普通に銀髪になるぜ?ほら、根元とかそうだろ」
「あ、ほんとだー」