たべちゃいたいほど、恋してる。
「あのね!遊園地に行きたい!」
「遊園地?」
龍之介が首を傾げると、優衣は恥ずかしそうに頬を染め話しだす。
その瞬間、ほんの一瞬だけ優衣の表情が曇ったのを龍之介は見逃さなかった。
しかし、見えたのは本当に僅かな瞬間で、すぐに隠れてしまったそれ。
気にはなったものの、龍之介はそれを口にすることなく優衣の話に耳を傾けた。
「うん。三駅先にね、おっきい遊園地あって…そこに行きたいの」
優衣の言葉に思考を巡らせる。
すると、記憶の片隅に幼い頃行ったことのある遊園地が浮かんだ。
確かに三駅先の駅近くに存在する大規模な遊園地。