たべちゃいたいほど、恋してる。
その眼差しにビクリと不自然に揺れた優衣の体と戸惑いを隠せない瞳。
「あ、え…そんなことない、よ…?」
優衣はぎこちなく微笑み龍之介から目を逸らす。
それはあまりにも優衣に似合わない表情。
怖かったのだ。
真っすぐな龍之介の視線が。
ぶれることなく向けられる瞳に心の中にある暗く冷たい孤独を見つけられてしまいそうで。
奥底の孤独を言葉にする勇気が優衣にはまだない。
言ってしまったら龍之介が離れていってしまうような、一人置いていかれてしまいそうな、そんな根拠のない不安が優衣を襲う。
漠然とした形のない感情に優衣はぎゅっと 固く目を瞑った。
そんなとき聞こえたのは、あまりにも切なく響く龍之介の声。