たべちゃいたいほど、恋してる。
「俺ん家行って飯食おうぜ。したらゆっくり一緒にいられる」
そう言って片目を瞑り悪戯に笑う龍之介。
実は混雑のあまり昼食を食べそこねていた二人。
加えて先程龍之介が買ってきたものは優衣を抱き締める際に落としてしまったため、今日はまだ何も食べていない。
しかし、そんなことよりも龍之介の"一緒"という言葉に優衣の体がぴくりと跳ねた。
「…一緒…?」
ぎゅっと龍之介と繋がれた優衣の手に力が入る。
不安げに瞳を揺らしながらも、その目には期待の色が浮かんでいて。
"ずっと一緒?"と言葉なく龍之介に問い掛けていた。
「おぉ。俺の気が済むまで一緒」