たべちゃいたいほど、恋してる。
(覚えられてたらどうしよう…恥ずかしすぎるよぉー!!…でも…ちゃんと龍くんの彼女に見えてたかなぁ…?もしかして…い、妹とかに思われてたりして…)
赤くなったかと思えば青くなったりと、一人百面相する優衣の顔。
「…優衣、そこ段差」
そんなことを考え少し落ち込みながら歩いていれば、当然ながら注意が足元にまで行き届くはずがなく。
注意されたばかりの小さな段差に躓き転びそうになる優衣。
そんな倒れかけた優衣の体を龍之介はごくごく自然な動作で受けとめた。
「あ、ありがとぉ」
「ん」
慌ててお礼を言えば、大して気にした様子もなく、軽く笑い手を繋ぎなおす龍之介。