たべちゃいたいほど、恋してる。
その言葉に一層キラキラと光を増した優衣の瞳。
(…龍くんのお父さんとお母さん、すごい!素敵なセンスの持ち主なんだね…!)
龍之介にとっては恥ずかしい以外のなにものでもない建物でも、優衣からしてみればまるで夢のようなデザインのそれ。
「…私も住んでみたいなぁ…」
無意識のうちにぽつりと口から出た言葉。
その言葉に優衣の隣に立っていた龍之介の動きが止まる。
そして次の瞬間には小さな笑い声が聞こえてきた。
突然の笑い声に優衣が顔を向ければ、そこには優しく…でも意地悪そうに笑っている龍之介の姿があって。
「それは俺の嫁さんになるっつーことか?」