たべちゃいたいほど、恋してる。
《兎の涙は真珠色に見える》*狼side*
ザアアァァァ...
浴室に響くシャワーの音。
夕食を食べ終えた龍之介は、体の火照りを取るかのよう一人頭から冷たいシャワーを浴びていた。
(…まじで、危なかった…)
目を瞑り白い壁のタイルに額を寄せる龍之介。
そうしながらも思い返すのは玄関での出来事で。
あの後、夕食を食べながら龍之介の家族と打ち解けた優衣。
百合が姉だとわかったときの優衣の驚いた表情は中々のものだった。
そして何より龍之介の両親がえらく優衣を気に入ったようで知らぬ間にとんとん拍子で決まっていた優衣のお泊まり(恐らく優衣が押し負けた)。
そんななか、一人気が気じゃなかったこの男。