たべちゃいたいほど、恋してる。
(…ぐだくだ考えんのは、らしくねぇんだけど…)
そんなことを頭の隅で思いながら優衣の頭を撫でていると、不意に優衣の笑い声が止まら腰へ回っている龍之介の腕に冷たい何かが落ちてきた。
不思議に思い顔を覗き込めば、腕の中にいる兎の目からぽたぽたと落ちてくる涙。
「!?ゆ、優衣!?どうした!?」
「うぅ〜…」
先程までの嬉しそうな声とは一転して、優衣から聞こえる小さな泣き声に珍しくわたわたと慌て始める龍之介。
どうしたらいいのかわからず、とりあえず背中から抱き締めていた優衣の体を向き合うように反転させ抱え直す。
すると優衣の瞳は更に大粒の涙を流して。