たべちゃいたいほど、恋してる。




夏希とはまた違う、本当に高校生かと疑いたくなるモデルのようなその容姿。

その姿に釘づけになりながらも、優衣は不思議そうに首を傾げる。


このクラスに彼女のような生徒はいない。




(誰だろ?同じ学年かなぁ?)




そう悩む間にもコツコツとまるでヒールでも鳴らすかのようにこちらに向かって歩いてくる彼女。


ぼーっとその様子を眺めていれば、彼女の長く綺麗な足は優衣の目の前でピタリとその動きを止めた。




「あ、の…?」


「あなたが…遊佐優衣さん?」




突然呼ばれた名前に戸惑いながらも頷けば、彼女は品定めでもするように優衣の体を上から下まで眺め始める。




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