たべちゃいたいほど、恋してる。
「…気紛れで付き合ったって感じ、かなぁ…可哀想…」
眉を八の字に下げながら小さく首を傾げる目の前の彼女。
普段なら可愛らしいと感じるのであろうその声と仕草からは、無数の刺が見えて。
それは確実に優衣の心の柔らかいところへと刺さっていく。
向けられたままの視線からは哀れみと嘲笑の色がありありと見て取れた。
初めて向けられた視線の色に動揺を隠せない優衣。
そんな穏やかではない優衣の姿に更に笑みを深くした彼女は、ぐっと声のトーンを下げ優衣の耳元で言葉を落とす。
「せいぜい、簡単に捨てられないようにその体でも使って頑張って、ね?」