たべちゃいたいほど、恋してる。
「合格通知も郵送だったから…入学式の後で見かけるまで、あいつが桐花受けてたのも知らなかったんだよ」
あらかた話し終わったところで無意識的に漏れてしまった溜息については許してほしい。
優衣もそうであったかもしれないが、龍之介本人も思い返した過去の恋愛に疲れを感じていた。
優衣の不安が取れるならと話しはしたものの、自分の彼女に昔の恋人の話をするのはあまりいい気分ではないようだ。
(優衣の為になるんなら、いいけどよ)
しかしそう思ったのも束の間、一瞬安心したように緩んだ優衣の顔は、またすぐにしゅんと不安の色を滲ませて。
「で、でも!龍くん…中学の頃から女の子の好み、変わってない、って…」