たべちゃいたいほど、恋してる。
「え?なになにもう一回言って?」
「──っ!す、少しは、大人っぽく見えるかな、と思って…!!」
優衣の小さな声が聞き取れなかったらしい友人たちに向かって真っ赤な顔をしながら叫ぶように告げた優衣。
もはや自暴自棄である。
その顔は恥ずかしさからか湯気が出そうなほど熱を持っていた。
目には若干涙が浮かび始めている。
そんな優衣の言葉に一瞬きょとんと言葉を失ったクラスメート達。
しかしそれもほんの僅かのことで。
次の瞬間には一斉に騒めきだした教室。
返ってきた反応は見事に十人十色だった。
「何何何!?うーちゃんがいきなり色気に目覚めた!?」
「いや、でも俺はちょっと長めの方が…」
「これはこれでありだろ!」
「うーちゃん可愛いよ〜似合ってる!」