たべちゃいたいほど、恋してる。
まさにガーンという効果音が似合いそうなほど黒いオーラをその背中に纏いながらその場にうなだれる優衣。
そんななか、優衣の傍でその光景を見ていた夏希だけが納得した顔で頷いていた。
昨日、あの後の二人の会話については何も知らない夏希だが、大方優衣の不安は消えなかったのだろうと確信している。
「対抗したかったわけね。あの女に」
そして考えた末に出てきた答えがスカートを短くするという行為だったわけで。
優衣らしいといってしまえば優衣らしい。
だが、あまりに単純なその行動に頭を抱えたくなる夏希。
「な、なっちゃぁあん!そんな似合わない?この格好だめ?」
そんな夏希の心情などまったく知らぬ優衣は、泣きべそをかきながら夏希へとタックルをかます。