たべちゃいたいほど、恋してる。
(…軽っ!さっき太るとか言ったけど、もっと食ったほうがいいぞ、これ。軽すぎる。………しかも、柔らかい。胸とか当たっちゃってるんだが。俺もなにげに腰に手回しちゃってるし)
一匹狼とはいえ、龍之介も健全な男子高校生。
性欲もあれば興味もある。
ただ誰でもかれでもやりたいわけじゃない。
特に龍之介はどうでもいい相手に体力を使うのは無駄だと考えているので、経験も周りが思うようなものではなかった。
…のだが。
(…胸も気になるけどよ。それより…)
龍之介は気付かれないように優衣の顔を盗み見る。
小さな優衣の体は担いでいるうちに少しずつ龍之介の手前へと落ちてきていて。
視線の先に見えたのは白い肌が程よく桃色に染まった柔らかそうな頬。
その頬がしがみつくことによって龍之介の肩の少し下に当たっていた。