たべちゃいたいほど、恋してる。




他人とは違う、誰も持っていないこの色こそが龍之介である証。


異色を放っていたそれがあまり好きではなかった反面、この髪だからこそ強くいられた。

いろんな誤解も招くが助けられたことがのも事実。


そして何よりこの色を初めて見たときの優衣の嬉しそうな顔が目の裏に焼き付いているから。


もう一度あの顔が見たいと龍之介は思う。


この際、後々ごちゃごちゃと五月蝿いであろう教師の説教は気にしない。寧ろどうでもいい。


それよりも、龍之介にはすべきことがあるのだ。




「うじうじすんのは、らしくねぇよな」




はっ、と笑いを零してそう呟いた龍之介の目はしっかりと前を見据えていて。

その目に綺麗な空の青と太陽の光を映す。




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