たべちゃいたいほど、恋してる。




一見乱暴そうに見えるが、実はとても優しくふわふわと心地好い龍之介の手。


その感触にもう少し触れたくなった優衣は、そのままぺたっと龍之介の腰辺りに頬をくっつけた。




「………」


「……むぅ」




ぴたりとくっついた頬に理性がぐらぐら揺れている龍之介と、未だ龍之介の言葉に納得していないような表情を浮かべている優衣。


完全に二人の心境は噛み合っていない。

そして空気とも噛み合っていない。


それを正すべく先に行動を起こしたのは龍之介の方で。


一度ゆっくりと目を瞑り深呼吸を一つ。




(…頑張れ、俺)




そう心の中で自分に気合いを入れ再び目を開けて身体ごと振り返ると、ふわりと優衣の体を持ち上げた。




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