たべちゃいたいほど、恋してる。




「「「で?」」」


「ふぇ?」




突然ですが。


桐花国際高校のうさぎさんが現在超絶ピンチです。



龍之介と優衣との間にあった誤解が解け、無事に仲直りした翌日の放課後のこと。


優衣は自分を取り巻く何やら不穏な空気に驚きながらも、不思議そうに首を傾げた。


まだ何人も生徒が残っているこの教室で。

一人、何故かクラスメートの女子数人に取り囲まれジリジリと詰め寄られている優衣。


さながら尋問のような光景である。




「うーちゃん、まだ大上と付き合ってるわけ!?」




まるで"そんなわけないよね?"とでも言いたげな彼女たちの表情。


有り得ない、とその顔が語っていた。


勿論彼女たちの言い分は"大上にうーちゃんは勿体ない"というものなのだが。

詰め寄られた優衣の思考は違っていて。




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