たべちゃいたいほど、恋してる。




「あ、飲み物も買おっと」




途中、飲料水も冷蔵庫に入っていなかった事を思い出し、一度レジから離れる優衣。


飲み物の棚に手を伸ばし取ったのは大好きないちごオレ。


夏希にはよくそんなに甘いのが飲めるわね、と言われるが好きなものは仕方ない。




(美味しいのにねぇ。飲まないなんてもったいない)




いちごオレを片手に再びレジに並ぶ。


小銭だけで会計を済ますとそのまま出口に向かった。


一歩外に出れば、そこはまるで違う世界のように真っ暗で。


知らぬ間に雨まで降ってきていたようだ。


見慣れた道のはずが何故かまったく知らない道のように見えた。



そして瞬間優衣の頭をめぐったのは先程の光景。


それとともにまた身体中が痛み始める。




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