たべちゃいたいほど、恋してる。
「っ」
(やだやだやだ)
(こわいこわいこわい)
そのままコンビニの端に座り込んでしまった優衣。
まるで自分を守るように体を小さく丸め、両腕で自分の体を抱き締める。
雨足が強まり優衣の体に激しく打ち付ける雨の雫。
(……いやだよ…こわいよ…)
(たすけて)
(たすけて)
(たすけて)
「…っ大上く…」
「…………遊佐?」
思わず呟いたのは一度話しただけの彼の名前。
それに返ってきたのは居るはずのない彼が自分を呼ぶ声。