たべちゃいたいほど、恋してる。




優衣はベッドに置いてある愛用の枕をギュゥっと抱き締める。


するとそこからは何故かいつもの匂いとは違う、嗅ぎ慣れない香りがした。



甘さと煙草の香りが交じったそれ。




(…あれ…?これ、大上くんの匂い、だよ…ね…?)




それは優衣の体をを抱き締めてくれた時の龍之介と同じ匂いで。

何でこんなとこから?と優衣は首を傾げる。


その時見えた、見慣れない服に袖を通している優衣自らの腕。


まじまじとそれを見つめた後、それが何か理解した優衣はハッと勢い良くベッドから飛び起きた。




(私、大上くんのパーカー着たままだよ…!?お風呂入ったのに何でまた着ちゃったの!?…うん。通りであったかいと思った。で、でも私がこれ着てちゃ大上くん、風邪引いちゃうんじゃ…!!!!)




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