たべちゃいたいほど、恋してる。




「…はぅ…顔熱いよぉ…」




恥ずかしすぎるのか優衣の瞳に浮かび始めた涙。

しかし、龍之介の服は離せない。


息を吸うたびに鼻を掠める龍之介の匂いにくらくらしながらも優衣は強く目を瞑り小さく、小さく呟いた。




「…り…りゅ、のすけ…くん…」




初めて口に出した龍之介の名前に優衣の頬は、かぁぁあっと火がついたように染まる。


そして再びベッドの上をゴロゴロと行ったり来たりし始めた。

落ち着かない様子で動きながらも、口をもごもごと動かし何度も小さな声で龍之介の名を呼ぶ優衣。



そのたびに優衣の脳内では龍之介の顔と声が繰り返された。


そして



“…優衣…”




ついにあらぬ妄想にまで発展した思考。




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