ほたる火の消えかた
招魂の歌
今年もまた、夜の川に小さな光が舞う季節が来た。
一つ、二つ、三つ、四つ……
草陰に星のように、火が灯る。
四つ、三つ……一つ……
川の火が消える。
呼吸するように、灯っては消え、消えては灯る儚い夏の光は、
私の目にはいつも、人の命のように見えた。
一つ、二つ、三つ、四つ……
草陰に星のように、火が灯る。
四つ、三つ……一つ……
川の火が消える。
呼吸するように、灯っては消え、消えては灯る儚い夏の光は、
私の目にはいつも、人の命のように見えた。