また会う日まで
慌てて私はその後を追う。
「優輝、歩くの速いよ。」
「あっ、ごめん。」
隣に並んだ私の歩幅に合わせて、優輝はゆっくりと歩いてくれた。
「恵那と一緒に帰るのって、中学入ってから初めてじゃない?」
「そうだね。」
久しぶりだったせいか、優輝と並んで歩くのがちょっぴり恥ずかしかった。
時折、優輝の横顔をチラッと盗み見て、目線が違うことに気付いた。
「ねぇ優輝、背伸びた?」
「あぁ、伸びたね。」
前は私より少しだけ高かったのに、今は明らかに身長差を感じる。
これで、更に優輝はモテてしまうのだろうか?
不安と戸惑いを感じながら、ただ黙って歩き続けた。