また会う日まで
「なぁ恵那。
井澤って知ってる?」
「井澤?
わかんない。」
「俺のクラスにいるんだけど、そいつが恵那のこと可愛いって言ってたよ。」
「…そうなんだ。」
何でそんなことを突然言ってきたのか、意味がわからなかった。
「今度、話してやってよ。」
「えっ、何で?」
「何でって、井澤が恵那と話したいって言ってたから。」
優輝にそう言われて、すごく悲しくなった。
優輝は、私なんか見ていないんだ。
クラスメートが私と話したいって言ったら、その仲を取り持とうとするんだ。
気付けば、涙が溢れていた。