また会う日まで
「はい?」
『恵那?
俺だけど。』
「優輝?
今、何処に居るの?」
『ごめん。
何か熱出ちゃってさ。』
「熱?
じゃあホテルに居るの?」
『うん。』
「今すぐ行く。」
『いや、移したら困るから来なくていいよ。』
「でも…、心配だから。」
優輝はそれでも来なくていいって言ったけれど、私は一歩も引かず行くことを決めた。
行く前に、熱冷ましシートやお粥、スポーツドリンクなんかを買い込んで、優輝の泊まっているホテルへ向かう。
教えてもらった部屋を探し、チャイムを鳴らす。
コンコンと、咳をしながら優輝がドアを開けた。