また会う日まで
「恵那。」
私の名前を呼ぶ懐かしい声。
一瞬で、昔にタイムスリップしてしまいそうになった。
「優輝…。」
彼は、一歩ずつ私に向かって足を進める。
動けないでいる私の前に立ち、昔と変わらない笑顔を向けた。
「突然来てごめん。
でも、恵那に会いたかったんだ。」
「何年ぶり?
優輝、変わらないね。」
「恵那もね。」
まさか、また優輝と会えるなんて思わなかった。
私は優輝を自宅に招き入れ、数年ぶりの再会を喜んでいた。
「いつこっちに?」
コーヒーをいれ、テーブルの上に置く。