また会う日まで


顔に掛けられている白い布を静かにめくる。


「……っ。」


息が止まるかと思った。


「…優…輝?」


涙がこぼれ落ちる。


まるで、ただ寝ているみたいな優輝の顔。


そっと顔に触れてみると、さらに涙が溢れてくる。


だって、優輝が冷たくなっているんだもの。


「優輝!ねぇ、目覚ましてよ!
嘘だって言ってよ!」


縋り付き、いくら揺すってみても、優輝は何も反応しない。


どうして?


何で何も言ってくれないの?


何で冷たくなってるの…?


泣きじゃくる私を、刑事さんが抱き抱えて外の椅子に座らせてくれた。
< 58 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop