また会う日まで
「恵那ちゃん、優輝の側に居てくれてありがとうね。」
涙を流しながら、おばさんは私に頭を下げた。
私はブンブンと首を横に振る。
おばさんの少し後ろには、おじさんの姿もあった。
おじさんに向かって会釈をする。
それに応えるように、おじさんも会釈をしてくれた。
おじさんとおばさんが部屋の中に入り、私も再び足を踏み入れた。
どれ程涙を流しても、留まることを知らないかのように溢れ出す。
白い布をめくったおばさんは、声にならない声で優輝を呼ぶ。
だけどやっぱり、優輝が反応することはなかった。