また会う日まで
部屋の中は、段ボールがいくつか積み上げられてあった。
「お兄ちゃんね、一人暮らししてたんだけど最近戻ってきたの。
で、戻ってきたと思ったらしばらく旅に出るって。
恵那ちゃんに会いに行ってたんだね。」
ともちゃんがそんなことを教えてくれた。
少しだけ話をして、ともちゃんはまた手伝いに戻っていった。
私は、優輝の部屋を見回す。
段ボール以外はベッドと机が置いてある。
壁にはコルクボードがかけてあって、何枚かの写真が貼ってあった。
おそらく高校の学祭の写真だろうか?
数人の友達と笑顔で写っている優輝がいた。