また会う日まで
あれはただの風邪じゃなくて、癌のせいだったの…?
私、何も知らずに優輝に無理をさせていたんだ。
後悔しても、優輝はもう戻ってこない。
「私のせいで…優輝は…。」
「恵那ちゃんのせいじゃないよ。
お兄ちゃんは恵那ちゃんと再会して幸せだったと思う。」
「ともちゃん…。」
ともちゃんはそう言ってくれたけど、私の気持ちは晴れない。
その日の晩、私は優輝の部屋で休ませてもらった。
布団には優輝の匂いが微かに残っている。
目を閉じると、この数日間の出来事が走馬灯のように流れていく。