また会う日まで
続々と弔問に訪れる人が増え、お通夜の時間を迎えた。
優輝の高校、大学時代の友人が沢山来ていた。
当たり前のことだけど、誰一人として私が知っている人は居ない。
お通夜はしめやかに執り行われた。
涸れることを知らない涙だったはずなのに、泣くことはなかった。
お通夜が終わり、その晩私は優輝の側を離れることが出来なかった。
明日になれば、この体はもうこの世からいなくなってしまう。
もう触れることが出来ないから、今日だけは手を繋いでいたかった。
最後の最後まで、優輝の感触を感じていたかった。
結局、眠ることなく朝を迎えた。