また会う日まで


「…っう……ひっ…」


ぶわっと一気に涙が溢れてきた。


「優輝は、恵那さんに会いに行って、幸せな最期だったんだろうな。」

「………っ」


鳴咽ばかりが漏れ、言葉にならない。


私は、こんなにも優輝に愛されていたんだ。


なのに私は、優輝がどんな想いで会いに来てくれたのかも知らなかった。


幸せを沢山もらって、私も優輝を幸せに出来ていたんだろうか。


「そんなに泣かせるつもりはなかったんだけど、ごめんね。」


前田さんは、少し困っていた。


「…ごめ…んなさ…い。
教えて…くれて…あり…がとう。」


次々と溢れ出る涙で、顔はもうぐしゃぐしゃだった。
< 80 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop