*写真屋の恋*
「峯村くん…。」
ポンッと控えめに肩を叩かれ。
振り向くと一瞬私にニッコリ微笑み、峯村くんはまた前を向いて、見たことの無い、怖い顔をして猿渡さんを睨んでいた。
「あのさ、あんたがどう思っててもゆなさんはあんたの先輩なわけ。第一アシスタントなわけ。」
ハァと蔑むようにため息をつき、それがどういうことか分かんないの?と猿渡さんを挑発する。
「どんだけWATARUさんに取り入ろうが、ゆなさんが一言WATARUさんに言えばあんた首。分かんないの?まぁWATARUさんも色々感づいてるみたいだけど。」
チラッと私の涙を見て、峯村くんが困ったように笑う。
「まぁ……ゆなさん泣かせたってバレたら、首どころじゃないんだろうけどね。」