*写真屋の恋*


その言葉に三好さんは何もかもお見通しといった具合にちょこちょこと手招きする。

「え、え、なんですか?」

とととととっと、三好さんのそばまで行き、身をかがめる。

三好さんは背伸びをしながら私の耳に両手を添え、イタズラっぽい笑顔でこそこそと内緒話みたいに囁いた。




「あのですね柏井ちゃん。内側の世界では山本先生、有名なんですよー、別の意味で…。」


「…別の意味で、……というと?」




「猿渡くん、知らなかったんでしょうね…。ふふふ。だから大丈夫。安心して下さいね。」






そのままにっこり微笑んで、

私は柏井ちゃんの味方ですからね!頑張って!と小さくガッツポーズをし(ちょこちょこしてて可愛い)資料を片手に部屋を出て行った。



え、


なんだか…



めちゃめちゃ気になる…。










私がそれを知るのは、また、後々の事…




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