*写真屋の恋*
「その時に初めて居ても立ってもいられなくなった。しかもゆな君ニコニコしながら断ってるし。ああいうときはね、ちゃんと毅然とした態度でお断りしないとダメなんだよ?本当にもう…。まぁそれでね、初めてどうにか君を独り占め出来ないだろうかと考えるようになってしまってね。」
ふぅ、とため息を尽きながらセンセイは自分の顎を触る。
そこからセンセイのネット注文作戦に私はまんまとはまってしまったらしい。
「君に初めから才能を感じていたのも本当だ。だからその分あの二年間全く行動に出ようとしない君が歯痒くてね。ゆな君と仕事するようになって、びっくりするぐらいのスピードで成長していく姿を一番近くで見れるっていうのは、ここ一年本当に幸せだった。」
センセイはスッとベッドから降り、そのままベッドに腰掛けてる私の前に座った。
「ゆな君、まぁ聞いての通り、僕はかなり大人気ない人間なんだけれども、」
「あ、それは前から知ってます。」
私は笑いながら答える。
「…。ゆな君がもし良かったら、これからも一番そばに居てくれるかい?」