*写真屋の恋*
え……センセイ、?
え…?
なんて顔してるんですか。
「んー、本当は、子供プロダクションの若き社長で、僕の妻の、妹。」
「ぁあ、…妹さん、。」
「うん。」
「、…。」
……。
カタンと、傍らのあの写真立てを、そのなめらかな指先で撫でながら、センセイは泣きそうな顔で囁く。
「ある日突然、ね。」
額の中の女性は、最高の笑顔で、そよ風に吹かれながら手を振っている。
25・6歳かな。
ちょっとタレ目で、おしとやかそうな唇、サラサラの色素が薄い腰ぐらいまである髪。
黄色いワンピースが風にそよいでいる。
…ちょっとあの怖いオネエサンに似てる。