*写真屋の恋*

ネガ反転


……………………





翌日。



「おはよーございまふぁぁぁ…」


朝のひんやりした仕事場に、自分の声が間抜けに響く。


結局。

関係者の裏話で夜通し盛り上がり(峯村くんと外で会うの初めてだったし、そんな話スタジオでは無理だし)とうとう次の日も仕事あるのに徹夜になってしまった。


さすがに眠い。仕事以外で徹夜は久しぶりかも。

あ、あくびまたでそう…

「ふ、ふぁぁぁ…」



「ゆな君!!」




普段のチャランポランらしからぬセンセイの声で一気に目が覚める。


「は、はい!」



センセイはひどく慌てた様子で私に駆け寄った。





「昨日はどうしたんだい?終電はないはずなのにココにも帰ってこないし、電話かけてもでないし。」

へ?!電話?!

急いでゴソゴソとバッグを漁る。

うそ!なんで気が付かなかったんだろう!

始終爆笑で全然携帯きにしてなかった!


いきなりのお仕事だったなら、私、なんて事を!

ばっと携帯を開く。





電源切れてるぅーーー!!




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